ハナラボの角です。第1回ハナジョブ編集会議で、新コンセプトを発表しました。「女子大生のためのド根性マガジン 〜涙って流すよね。悲しくても、嬉しくても」。なぜ、このコンセプトに辿り着いたのか、もう少し説明させてください。
まずは、ハナジョブのビジョン、ミッション、アクションについて。ビジョン、ミッションを達成するために、アクションがあるわけです。最近、ビジョン、ミッションに加え、ショートゴールを設定しました。
ハナジョブのビジョン、ミッション、アクション
◯ビジョン
誰もが社会変革の担い手となる社会
◯ミッション
女性が創造力や自律性を育む場を提供し、社会変革の担い手を輩出する
◯ショートゴール
ハナラボに関わった女子大生が、社会人3年目になったとき、所属する組織で活躍している
◯アクション
(1)社会課題解決プロジェクトを通して、女子大生の自律性を育む
(2)メディアやイベントを通して、より多くの女子大生の視野を広げ、新しい仕事や働き方の可能性を伝える
ハナジョブは、アクション(2)を実現するための活動です。ハナラボを立ち上げてから、ずっと休眠状態だったハナジョブ。課題はたくさんあります。
ハナジョブの課題
ハナジョブの正式名称は「わたしらしく花を咲かせる。総合職を目指す、女子学生のための就活応援サイト!ハナジョブ」です。2008年のこの時点では、とにかく自分の可能性を狭めないでほしいという気持ちが強く、まずは「総合職」を目指そうよ、と思ったんですよね。そもそも、コース別採用(一般職とか総合職とか地域総合職とか)しているということは、男女別と明記していないものの、区別しているのとほぼ同じです。だから、区別のない「総合職」を選んだ方が可能性が広がる・・・そう考えたわけです。
しかし、日本企業では、成果だけでなく労働時間も含めて評価されるため、子育てしながら働く女性は不利な状況になります。短時間で成果を出したとしても評価は上がらず、結果的に仕事のモチベーションが下がってしまう。もちろん、苦しいのは女性だけではありません。男性も長時間労働を強いられ、精神的にも肉体的にも疲弊しています。でも、ハナジョブでは仕事の「キラキラ」した部分しか伝えていなかったんですよね。学生や卒業生からヒアリングすることで、次のような課題が浮かび上がってきました。
- 総合職だからイキイキ働けるわけではない
- 理想は伝えているが、現実を伝えてない
- ハナジョブが応援しているのは「就活」ではなく、就職後も含めた「生き方」
女子大生に伝えたいこと
一方で、組織に属さずに、自分で仕事を創り出している人々もいます。今後数十年の間に、働き方は変化し、組織に属さず複数のプロジェクトに関わる人が増えるだろうと予測されています。視点を変えると、組織に所属しているだけでお給料をもらえる時代ではなくなるということです(今でもそういう会社はありますが)。自分が望む仕事を手に入れるためには、どこでも通用するスキルを身につけたり、仕事を創り出す力をつける必要があるのです。こんな時代になれば、女性はもっと自由に生活を組み立てることができるんじゃないかしら。
そこで、ハナジョブでは新しい時代を見据えて、女子大生たちに将来的にはこんな力を身につけてほしいなあと考えました。
- 仕事を創り出す力
- 組織に捉われず、仕事ができる力
- 理想と現実を理解して、ギャップを埋める力
あくまでも「将来的に」です。大学を卒業して、すぐにそんな力がつくわけではありません。だから、ハナジョブでは将来をイメージできるように、「仕事を創り出している女性」を取材します。国内外、組織内組織外、様々な立場の女性たちにインタビューする予定です。
新コンテンツ
これまでのハナジョブでは、企業で働く女性のワークスタイルの取材が中心でした。これも継続する予定ですが、新しく次のコンテンツを発信していきます。
- 仕事を創った女性(組織内および起業)へのインタビュー
- 国内外の事例紹介
- 社会課題紹介(男女問わず、インタビュー)
- コミュニティ(読者が理想と現実を語る)
「社会課題紹介」は、社会課題から社会を知ってもらうことが目的のコンテンツです。現在は企業でも、社会課題の解決に繋がる事業を作る動きが出てきています。まさに未来を担う女子大生にふさわしいコンテンツですよね(と私は思っているんですが)!
コミュニティについては、メンバー登録している人だけがコミュニケーションできる場を作りたいと思っています。オンラインでもリアルでも、お互いに助け合える場です。まだ形は模索中です。
ハナラボ基金
ハナジョブのもう一つの課題。それは「資金がなく、更新が後回しになってしまう」ことでした。ハナジョブの構築から運営まで、一切お金はもらっていません。中立性を保つため、広告は入れないようにしよう。そう決めていました。でも、継続するためにはお金は必要ですよね。当たり前ですが。サーバー管理、リニューアルのデザインやシステム構築、日々の取材や更新作業・・・人件費だけでも相当かかります。
2007年に株式会社をつくってハナジョブを立ち上げたのですが、NPO法人の設立と同時に運営をNPOに移行しました。NPOなので寄付を集めて運営することもできるのですが、寄付の集め方がよくわからなかったんですよね(笑)。今後、ハナラボ基金を作って、ハナジョブの運営やハナラボの活動に活かせるようにしたいと思っています。いずれは、ハナラボのコミュニティから「仕事を創り出す人」が誕生したときに、基金からサポートできるような仕組みを作りたい。そんな野望もあるんですよ(その前に、ハナラボを軌道に乗せないといけないですが!)。
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長くなっちゃいましたが、ハナジョブの新コンセプトをご紹介しました!
次回の編集会議は、4/27です。この記事を読んで興味が出た!という方は、ぜひご参加くださいね。ファンドレイジングに関心のある方も、ぜひ。編集会議でなくとも、協力していただけるととても助かります。
◯第2回ハナジョブ編集会議
日時:4月27日(日)13時〜17時
場所:ハナラボオフィス(本所吾妻橋)
参加条件:女性(学生・社会人問わず)
→応募はこちらから