「2020年東京オリンピックにおける、サービスデザイン」をテーマに、富士通株式会社×ハナラボで新しいサービスの開発を進めています。
企業間×女子大生のフューチャーセッションで生まれたアイデアを、女子大生が形にするというプロジェクトです。
企業内フューチャーセンターを設ける企業が増えてきましたが、「セッションで生まれたアイデアを実現するのは難しい」という声をよく聞きます。せっかく生まれたアイデアをそのままにしておくのはもったいない。でも、引き取り手がいない。そこで、登場したのがハナラボです。
3月に開催されたフューチャーセッションの後、女子大生が中心になって、リサーチ、アイデアブラッシュアップ、プロトタイピングを行いました。最終発表は5/15。現在、富士通デザインさんとともに試作品を作っています。
では、どんな流れでプロジェクトを進めてきたのか、ご紹介しましょう。
3月13日 フューチャーセッション
50名ほどの異業種の企業のみなさんが集まり、オリンピックをテーマにフューチャーセッションが開催されました。
オリンピックの観戦に訪れる外国人を対象とした、カスタマージャーニーマップ「①訪日 ②宿泊 ③食事 ④観戦 ⑤観光 ⑥帰国」に沿って、アイデアを考えました。ジャーニーマップとは、様々な行動を旅(ジャーニー)になぞらえて可視化したものです。
例えば、食事をするときは、レストランを探して、お店に行って、メニューを見て、注文して、食べて、お会計をして帰りますよね。その一連の流れの中で、どんなことで困るのか、どんなことで喜びを感じるのかなど、外国人観光客の気持ちに寄り添ってアイデアを考えていきます。
ワークショップの際には、最先端技術を見せていただき「こんなことまでできるんだ!」と学生たちも興奮気味。ウェアラブルデバイスや今話題のドローンなど、実際に動いているところを見てイメージも膨らんだようです。
3月23日 アイデア分解編
13日に生まれたアイデアについて、①新規性 ②生活者目線 ③ビジネス目線で分解していきました。
初めてのことに学生たちは戸惑っていましたが、富士通デザインのみなさんの優しいリードで、解決すべき課題、ターゲット、利用する技術、ステークホルダー、利用シーンなど、さまざまな視点でアイデアを深めていきました。
4月7日 リサーチ編
23日から7日の期間に、チームごとにWeb調査、アンケート、フィールドワークを行い、リサーチを進めました。浅草にいる外国人観光客にヒアリングしたり、外国人にWEBアンケートを実施したり、類似サービスを調べたりと、着実に調査を進めていました。そのリサーチ結果を元に、アイデアをブラッシュアップ。
アイデアのヒントとして、最新技術や未来の技術をムービーを見せていただきました。もうすでにここまで技術が進んでいるのかと、ビックリ。自分たちのアイデアの先を行くムービーを見て、実現不可能そうなアイデアでも実現できるかも!?と意識が変わったようです。
リサーチ結果とヒントを元に、コンセプト、利用シナリオ、プロダクト、ビジネスモデルなどをシートにまとめていきました。
4月17日 アイデア編
前回のアイデアをさらにブラッシュアップするべく、「100均プロトタイプ」を実施。「100均プロトタイプ」とは、100円均一ショップの素材を使ったプロトタイプ制作のこと。そのまんまですね(笑)。
アイデアを具体的な形にして利用シーンを演じてみると、矛盾点や使い勝手の悪い点などが見えてきます。それぞれのアイデアのコアがようやく見えてきました。外国人観光客や、彼らを受け入れる人々の気持ちに寄り添ったアイデアの数々。ぐっときますね。
4月27日 プロト編
17日から27日の期間に、チームごとに材料を購入してプロトタイプを制作しました。この日は、制作途中のものを持参。プロトタイプを用いながら、5/15にどんなプレゼンを行うかを発表してもらいました。
プレゼンを組み立てていくと、考えが及んでいないところが見えてきます。誰の、どんな課題を、どうやって解決するのか、どんなプロダクトでどんなふうに使うのか。10分間のプレゼンで、効果的に伝えていく必要があります。学生たちは頭を悩ませながらも、社会人のみなさんからアドバイスを吸収して、どうにか最終形に近づいてきたようです。
富士通デザインさんの協力のもと、ただ今、プロトタイプやプレゼンをブラッシュアップ中。学生時代にこんな経験ができるなんて、羨ましいですね。5/15にご来場いただくみなさま、お楽しみに!
富士通フォーラム2015 5月15日(金)W23-1
[…] は3月にスタートし、2ヶ月間で5回のワークショップが開催されました(ワークショップの様子)。 […]