昨日のブログ「美大の教育って面白い!」で、「デザインシンキングは女子大生に馴染むはず」と直感したと書いたのですが・・・最近、その直感を説明できるようになりました(笑)。
デザインシンキングで有名なIDEOによれば、デザインシンキングとはイノベーションを生み出す思考法の一つで、現場での体験やインタビューを通じて、①共感、②問題定義、③創造、④プロトタイプ、⑤テストといったプロセスで解決策を生み出すものと定義されています。とはいえ、すべてのデザイナーがこのプロセスで思考しているわけではありません。①と②をすっとばして、③から入ってしまうデザイナーも少なくないですよね。だから、デザイナーにとっても理想的な思考法と言えるかもしれませんね!
それはさておき、現代のように未来が描きにくく価値観が多様化した時代には、過去のデータから解決策を導くのが困難。それで、デザインシンキングは、新しい思考法としてビジネスの世界でも取り入れられるようになりました。
で、なんで女子大生はデザインシンキングと相性がいいのか?と思いますよね。実は、デザイン思考で一番重要なのは「共感すること」。最近のd.schoolの記事でも、学生の共感力を伸ばすことを主眼においていると書かれています。そして、その共感力こそ、女子大生の特徴なのです。
“The Athena Doctrine”(邦訳「<女神的>リーダーシップ」)では、「利他的」「共感力」「柔軟」「忍耐強い」「表現力」「忠実」「計画性」などが「女性的資質」としてみなされていることが明らかにされています。私自身も女子大生と活動する中で、女子大生は、特に社会的感受性(Social Sensivity)・・・共感力と置き換えてもいいと思うんですが、相手の気持ちを慮る能力がとても高いなあと感じています。感情に対する感度が高いというか・・・。この力が共感と協調性を生み、誰かのために働く原動力になるんですよね。それ以外にも、女子大生の特徴として、社会的感受性をベースにした、①思わず共感してしまう力②自由に発想を広げる力③すぐに変化できる柔軟性があげられると思います。
もちろん、男性でもこの「女性的資質」を持っている人もいますが、女性は元々持っている人が多い。でも、その力は日本社会ではまだ活かされていないと感じています。まだ社会で揉まれていない女子大生は、特に感受性が高く共感力が高い。発想を広げる力も、柔軟性もある。試行しながら新しいものを生み出す力を持っている。だからこそ、女子大生がデザインシンキングを学ぶことで、社会で自分の力を活かしやすくなるんじゃないかと思っているんです。
将来的には、女性的資質を伸ばしたい男性に向けても還元できるよう、実践と研究を重ねたいと思っています!