ハナラボの角です。もう2週間経ってしまいましたが、10/5に横浜赤レンガ倉庫で、最終成果報告会「ヨコハマハコいりムスメプロジェクト展」を開催しました。今回は展示会方式に挑戦!
ヨコハマハコいりムスメプロジェクトは、横浜市にある「大佛次郎記念館」を女子大生が活性化する取り組み。単に来館者数を増やすのではなく、記念館と地域との繋がりを作ることを目的に、2013年に取り組みが始まりました。2年めの今年は11名の女子大生が半年間で、4つのアイデアを形にしました。
5月から始まったプロジェクトの成果を多くの方に知ってもらおうと、展示会方式に挑戦。報告会に来てくださった方だけでなく、赤レンガ倉庫に遊びに来ている方にも見ていただけるよう、パネルを作り、チームごとに展示物を用意しました。台風の中、思った以上にたくさんの人たちが立ち寄ってくださって嬉しかったです。年配の方にとっては「大佛次郎」は有名人!おじさまたちがニコニコしながら、話しかけてくれました。
涙涙の報告会の様子はこちらのブログをご覧くださいね。
http://yokohama.hanalabs.net/blog/staff/684/
11枚のパネルとリーフレット2種類作るのは大変でした。ほんとに。でも、学生たちががんばっているのに私たちが手を抜くわけにはいきませんよね。せっかくなので、4つのプロジェクトの成果をご紹介したいと思います。
恋するヨコハマ〜大佛次郎の生きた時代を若い世代に伝えたい!
記念館の建物としての魅力、大佛次郎の人柄や生きた時代を若い世代に発信することをテーマに、浴衣の着付けや写真撮影等のイベントを開催しました。 大佛次郎は明治生まれで、粋に着物を着こなす姿が写真に残っています。ターゲットである女子大生や若い女性も着物や浴衣が大好き。そこに目をつけて、浴衣の着付けを通して、大佛次郎が生きた時代を伝えようと考えました。 夏は浴衣、冬は着物と一年中楽しめる企画です。一見文学とは関係のない「浴衣の着付け」が、作家大佛次郎への興味に繋がりました。また、和室の新しい活用法を提案できました。
開催協力:公益社団法人服飾文化研究会のみなさま
大佛食堂〜大佛次郎と横浜のまちを「食」でつなぐ!
フランスに造詣が深く食通だった大佛次郎と、元町商店街等を「食」でつなぎます。飲食店とコラボメニューを開発し、食のイベントを開催しました。 明治生まれの大佛次郎は作家として成功していたこともあり、食を楽しんでいたようです。それでも食について書かれた文献は、それほど多くありません。 まずは文献を探し、大佛次郎が通ったレストランや関係者の方に話を聞き、情報を集めることから始まりました。そして、協力をお願いするために何度もお店に足を運び、最終的に5つの飲食店、施設とコラボレーションを実現しました。
- ティールーム霧笛 オリジナルメニュー
「大佛フラッペ」の試食会 - ポンパドウル元町本店(元町商店街)
大佛次郎にちなんだオリジナルパンの開発 - 霧笛楼(元町商店街)
「大佛次郎先生スペシャルメニュー」の提供 - ホテルニューグランド
「大佛次郎とニューグランド・食の関わり」パネルの展示 - 横浜マリンタワー
横浜の食をテーマにトークショーを開催予定
写真は、霧笛楼「大佛次郎先生スペシャルメニュー」
★霧笛楼スペシャリティ 前菜一品
★牛ほほ肉の赤ワイン煮 季節の温野菜添え
★旬のデザート
3,500円(税金、サービス料別)
*ご提供期間:10月1日〜10月30日:17時〜
*火曜日、水曜日、木曜日のみの完全予約制(045-681-2926)、1日3組様限定
ヒーローくらまさん〜子どもたちに、ヒーロー『鞍馬天狗』を届けたい!
大佛次郎の代表作『鞍馬天狗』を題材に、小学生が「ヒーロー像=自分のなりたい姿」を考えるイベントを「はまっ子ふれあいスクール」で開催しました。より多くの子どもたちに『鞍馬天狗』に触れてもらうことが目的です。 『鞍馬天狗』は47作。そのうち『少年倶楽部』に掲載され、大人気となった『角兵衛獅子』を題材に、女子大生が鞍馬天狗を演じました。延べ100人の子どもたちが劇に熱中し、ヒーローの絵を描きました。 また、子どもたちの絵を大佛次郎記念館に展示することで、親子で記念館に訪れるきっかけを作りました。
開催協力:横浜市立北方小学校 はまっ子ふれあいスクール
MARI♡PURI〜結婚をテーマに、大佛夫妻と山手の魅力を発信!
大佛次郎記念館がある山手地区。まち歩きをしてみると、西洋館、レトロな街、教会と、女の子の好きな要素が満載。休日には結婚式も行われています。 結婚といえば・・・学生結婚で、対等な関係性を大切にして生涯寄り添った大佛夫妻。そんな大佛次郎夫妻と山手地区の魅力を伝えるために考えたのが「MARI♡PURI」。女子大生が結婚式を体験して、結婚について考えるイベントです。 イベントをきっかけに結婚式の前撮り等で、記念館を利用できる可能性も生まれました。大佛次郎記念館が一生の思い出、そんなカップルが現れるかもしれません。
開催協力:
横浜結婚式プロデュース チアーズブライダル
innocently YOKOHAMA(イノセントリー)
ヘアメイク 本山直子さん
2年間継続しての取り組みは、ハナラボにとっても初めて。といっても、1年めの取り組みをそのまま継続しているわけではなく、新メンバーの学生たちがゼロから考えて取り組んだものです。
昨年のプロジェクトでは地元の商店街と繋がりが生まれる一方で、子ども向けのイベントでは集客できずに苦労するなど、失敗も。2年めは、1年めで得た繋がりや失敗からの学びを活かして、プロジェクトを組み立てることができました。そして、何よりも記念館のみなさんの協力体制も大きく変化したことも、2年間続けたからこその成果だと思います。
職員のみなさんは、確実な成果を求められます。そうすると冒険はできません。これは民間企業でも同じです。でも、やってみないとわからないことは多いですよね。過去の成功をなぞっても、成功するとは限りません。だからこそ、女子大生たちの活動が意味を持つのです。彼女たちが道を切り拓き、その道を整えて事業に繋げていく。そんな活動を続けていきたいと思っています。
そして、活動を通じて女子大生がどんなふうに成長したのか。これはまた別の機会にお伝えしますね。
ヨコハマハコいりムスメプロジェクト2014は、実はまだ続いています。大佛食堂とMARI♡PURIは今年度中にイベントを開催予定です。気になった方はぜひ顔をだしてくださいね♪