【レポート】ガールズのリーダーシップを育むプログラム視察in NY!　（３）Her Honor Mentoring

ハナラボでも取り組んではいるものの、なかなかうまく軌道に乗せられていない、メンタープログラム。
日本でも展開したい！というヒントがたくさんつまったヒアリングとなりました。

◇Her Honor Mentoringとは

https://www.herhonor.org/index.php

創立者は、刑事事件専門弁護士であるNicole Sheindlinさん。
ブロンクスでの低所得層向け弁護を通して女性のおかれている困難を知り、ポジティブに女性を応援できるコミュニティを作りたいと思いたったとのこと。

2006年に8人のメンティでスタートしましたが、現在は10の学校から76人のメンティが参加をしています。
メンティにとって、信頼できる大人との関係がうまれ、コミュニティの一員となれることは、キャリアパスを考えるうえでもとっても役立つプログラム。
これだけ成長した背景には、ビジネス側からの要請もあったそう。メンター・メンティだけでなく、周りの人にも良い影響があるのですね。
ちなみに、名前には①法廷で裁判官を示すHer Honor ②in honor of (誰かのために)という2つの意味が込められているそうです。

◇メンティ（参加する学生）について

メンティは高校3年生の女性。このタイミングで実施するのは、アメリカでは高校⇒大学のタイミングが一番悩み多い時期だから。

参加を希望する学生は家族やこれから勉強したいことなどについてのエッセイを提出します。
①家族の中で初めて大学に行くこと　②低所得層であること　③年相応の成熟度・責任感があること、という3つのポイントから、メンティを選抜しています。

なお、職場でのプログラムについては、このために時間を使ってくれていることから、メンティに対してお金を支払っているそうです！

◇メンターについて

ボランティアのメンターは100名以上登録中。基本的には、知り合い経由でメンターになるケースが多いとのこと。
医者・弁護士・一般企業（多種多様な業界！）で働く方、EFLIで働く方もメンターです。みなさん、次の世代を育てよう！というパッションがすごい。
マスターカードは企業としてこのメンタリングプログラムに積極的に取り組んでおり、特別な自社プログラムも作成しているとのこと。
なんと、今年は18人のメンティを受け入れて、36人のメンターを提供しています。

◇メンタリングの進め方

9か月間にわたり、週1回の職場プログラム＋月1度のワークショップに参加をします。
週1度の職場プログラムは4時間、メンターの職場に訪問し、仕事の一部を経験します。メンターとお話をがっつり4時間行うわけではなく、メンターと同じ空間にいる、という感じ。
メンターの背中をみて、ビジネスでの立ち居振る舞いなどを学びます。
月1度のワークショップでは、発言の仕方やヘルスケアなどをテーマとして、様々なメンターからの学びがあります。

◇メンタリングのポイント

よくあるメンタリングプログラムはメンターをみつけて繋ぐだけですが、大切なのは【メンタリングをマネジメントすること】！
マッチングや、メンティが記載する日報を読んできめ細やかなフォローを行っているようです。
メンターに対するトレーニングとしては、毎月のニュースレターのほか、ワークショップ形式の研修を用意しているとのこと。

◇ハナラボでいかしたいこと

・メンタリングというと1on1での面談ばかりイメージしていたが、他の形があってもよい！
・メンティとなる学生には自分自身についてのエッセイを提出してもらい、興味関心の重なりそうなメンターとマッチング
・日本ではメンターという言葉は馴染みが薄いから、もっと学生に届く言葉を検討中
・ゆくゆくは企業向けプログラムとして展開できないかな・・・？
※www.mentoring.org により詳細なメンタリング情報が載っていると教えていただいたので、これからチェックをしていきます！

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【レポート】ガールズのリーダーシップを育むプログラム視察in NY!　（１）Learning Journeyの概要
【レポート】ガールズのリーダーシップを育むプログラム視察in NY!　（２）Eileen Fischer Leadership Institute

【レポート】ガールズのリーダーシップを育むプログラム視察in NY!　（４）The Lower East Side Girls Club/Sadie Nash Leadership Project
【レポート】ガールズのリーダーシップを育むプログラム視察in NY!　（５）まとめとこれから