ハナラボでは、地域住民のみなさんを活動に巻き込みながら、地域課題の解決へ向けたプロジェクトを展開します。
提供するコンテンツ
- 学生記者による地域で活躍する女性へのインタビュー(掲載媒体はハナジョブ)
- 社会課題解決アイデア発想ワークショップ
- 社会課題解決アイデア実行プロジェクト
プロジェクトで目指すこと
地域課題解決の一歩をハナラボがお手伝いします。どこから手をつけたらいいかわからない、人手がなく手がつけられない、新しいアイデアが出てこない・・・そんな地域の悩みを女子学生が解決します。
解決方法の検討にあたっては、女子学生のアイディアや自主性を大切にしながらも、専門家や他のNPOの協力を得ながら効果的な解決方法を提供します。
また、女子学生は実際の地域課題に向き合うことで、考え抜き、主体的に動く経験ができます。地域課題解決の一端を担いながら、女子学生自身が成長する機会を創ることを目指しています。
プロジェクトの進め方
ハナラボでは各地域で課題に対して、企画から実施、報告書作成までを一貫して行います。また、女子大生の活動についもて、女子大生のアイディアや自主性を大切にしながら、スタッフのサポートにより、より効果的な活動へ繋げます。 1つのプロジェクトの期間はおおよそ6ヶ月程度です。実施期間やプロセスはプロジェクトごとに組み立てます。
- 企画
目的、目標を設定するため、自治体関係者にヒアリング - 概要設計
プロジェクト概要を設計(目的/目標/期間/人数/予算) - 学生集め
応募要項を作成し、学生を公募(大学ゼミの協力も要請) - 詳細設計
目標を達成するためのプログラムを設計(協力者要請も) - アイデア発想WS
ファシリテーション、アイデア指導、メンタリング - 中間発表
アイデア発表+多様なステークホルダーとの意見交換WS - 実行
協力者との調整、学生のメンタリング、進行管理、広報 - 成果報告
成果報告+多様なステークホルダーとの意見交換WS - 報告書
報告書(小冊子・Webサイト)を制作
ハナラボのプロウジェクトの効果が高い理由
ハナラボのプロジェクトの大きな特徴は、女子大生が地域に入り、フィールドワークや関係者へのインタビューを通じて課題の本質を探り、その解決を目指す点です。では、なぜ地域課題の解決に女子大生なのか?それは女子大生の持つ特徴と地域課題の親和性が高く、その解決に大きな力を発揮するからです。
【地域課題1】人間関係が複雑で課題が見えづらい
「思わず共感してしまう力」を活かしたインタビューで本音を引き出し、複雑な課題を解きほぐす
【地域課題2】若者が少なく、新しいアイデアが生まれない
「発想を広げる力」を使って、新しい視点で解決のためのアイデアを生み出す
【地域課題3】しがらみが多く、挑戦を諦めてしまう
「すぐに変化できる柔軟性」で壁を乗り越えながら、中立的な立場で実践することで、行政と市民との恊働を実現
女子学生と地域が共創するコツ
2013年から2015年の3年間、横浜市と文学館の活性化「ヨコハマハコいりムスメプロジェクト」に取り組んできました。
一時的なイベントに終わることの多い地域活性化プロジェクトですが、複数の企画が継続など確実な成果を残してきました。なぜ、このような成果が生まれたのでしょうか。3年間の試行錯誤から導きだした、女子学生と地域が共創するコツを考えてみたいと思います。
◯プロジェクトをはじめる前
ミッションを明確にする
「大佛次郎の知名度を上げる」「記念館に人を集める」この二つは大きな目的でありますが、大きすぎてどこに絞って活動すればいいのか、学生たちが迷う原因になります。本プロジェクトでは「大佛次郎記念館と地域をつなぎ、若者が記念館に足を運ぶ」ことをミッションとしました。
自分自身の課題を知り、目標を明確にする
最後までモチベーション高く活動できる学生は、自分自身の課題や目標が明確です。「がんばったといえる経験がしたい」「チームでリーダーシップを発揮したい」など目標があれば、現実と理想のギャップを埋めるために努力できます。逆に、根拠のない有能感がある学生は、うまくいかない理由を他者に求め、自ら行動することはありません。また、途中で目標を達成してしまった場合は、次の目標を設定する必要があります。例えば「新しいことに挑戦したい」という目標であれば、プロジェクトに参加した時点で達成してしまいます。モチベーションが下がっているとき、目標を見直すことで改善することもあります。
◯発想フェーズ
好奇心を育む
アイデア発想フェーズでは、企画をチームごとに30本以上出してもらいました。一つひとつに対して、①新規性があるか ②ターゲットの目線で考えられているか ③大佛次郎や記念館の魅力が活かされているか を考えます。記念館の活性化のためには、誰に対して何をすべきなのかをさまざまな角度からリサーチして検討します。その行為を通じて、記念館に対する好奇心が生まれ、より深く対象を知りたいと思うようになります。そして、いつしか記念館のために動きたい、という心が生まれるのです。
考え抜いた企画を実行する
発想フェーズで考え抜いた企画であれば、自信を持って実行することができます。一方、十分に練られていない場合は実行フェーズでつまずきます。十分に練ったつもりでも、実行する中でさまざまな問題が起こります。不確定要素はあったとしても、計画段階で考えられる課題やプロセスを明確にしておくことで、問題が起きたときに自分で考えて対処することができます。発想フェーズで考えられていない場合は、当然ながら実行フェーズでも問題に対応できません。「自分たちでリスクを考えて行動できる」下地ができていないチームは、実行を見送ることも考えなければなりません。
「自らの意志で活動している」と認識してもらう
1年目、2年目は、全チームの実行が前提だったため、一部の学生に「やらされている感」が生まれてしまいました。そこで、3年目は中間発表をコンペ形式で実施。すべてのチームが実行できるわけではないことを伝えました。実行する場合でも、「自分たちの意志で実行している」ことが前提であり、場合によっては中止もあり得ることを認識してもらいました。
ライバル心を刺激する
4つのチームがときに競い合い、ときに協力し合いながら活動を進めました。毎回必ず1回は発表の機会を持ち、Facebookのグループではチームごとに進捗状況を報告してもらいました。ほかのチームの動きを知って、自分たちの状況を把握することでお互いの刺激になり、プロジェクトが大きく前進しました。多少のライバル心は、プロジェクトを遂行する上で大切なスパイスになります。
◯実行フェーズ
手を差し伸べすぎずに、見守る
実行に際して、周囲の大人が手を出しすぎると、学生の主体性が失われてしまいます。最終的には誰かが尻拭いをしてくれると思えば、責任感も生まれません。アイデア発想フェーズから実行フェーズにはいるときに、スタッフとミーティングを行い、実現のための方法を一緒に考えます。最初の一歩さえ見つかれば、学生たちは動き出します。その後は相談には乗りますが、極力手を出さないようにします。ギリギリまで待って、危ないときだけフォローすることで、学生たちの主体性や責任感は日に日に高まっていきます。
相談しやすいよう個別にフォローする
学生との距離を縮め、困ったときに相談してもらえるようにすることが大切です。遠慮して相談しない学生には個別に声をかけて、早めにフォローするよう心がけています。本プロジェクトは学生一人ひとりの負担が大きいため、留学やほかの長期インターンシップとの両立は困難です。ほかを優先したい場合や体力的に持たない場合は、無理をさせずに辞めてもらうことも一つの選択肢です。
期待する
女子大生たちは感受性が高く、関わる人々の思いを敏感に感じ取ります。彼女たちに期待している人が多ければそれに応えようと努力しますし、期待されていないと思えば力がでません。彼女たちが取り組むミッションは、記念館の活性化です。「自分自身の人生をかけた使命」ではありません。学生の多くは途中で「私、なんでこんなに辛い思いまでして何やってるんだろう」と悩みます。そんな彼女たちに「与えられたミッションだから周囲がどうであれがんばれ」というのは酷です。「この企画を実現することで、こんな効果が生まれる。だから最後までやり抜いてほしい」という周囲の期待を伝えることは重要です。
地域との関係性を強める
本プロジェクトは多くのみなさんの協力があって実現できます。実行フェーズになると、地域の人たちや記念館のスタッフなど、多くの方と頻繁にやり取りすることになります。中立的でしがらみのない、一生懸命な女子大生からの依頼ということもあり、通常であればなかなか貸し出しをしてくれない店舗が快く商品を貸し出しをしてくれるなど、女子大生だからこその関係性が生まれます。「たくさんの人に協力してもらったんだから、止めるわけにはいかない」。協力してくださった方の好意に応えよう、できるだけ大きな成果につながるように最大限努力しようと、関係する人が増えるほど学生たちのモチベーションは高まります。
活動回数を増やしてPDCAサイクルを回す
企画は試行錯誤して、改善するもの。1回だけの実施では、改善することができず「学生の思い出づくり」で終わってしまいます。イベントを開催するなら、最低3回実施することを義務づけました。1回目で問題点を出し、2回目で改善して、3回目で質をあげる。PDCAサイクルを回すためには、最低3回の実施が必要です。
周囲の大人が「できる」と信じること
期間が決まっているプロジェクトでは、その期間内に完了させる必要があります(本プロジェクトでは毎年期間を超えて活動するチームがいましたが)。その上で、①学生が自分の限界を超えて、成長実感を持てる ②ミッションに対して成果を出す という2つを満たさなければなりません。
①については、学生によって目標は異なります。②については、その期間内で「最大限の効果」を出すことを求めています。学生が考えた企画に対して、周囲の大人たちは「負荷が高すぎて、実現不可能では?」と思いがちです。でも、ハナラボでの経験上、ほぼ最初のアイデアは実現できます。周囲がストップをかけてしまうことは、学生の成長を阻むことになります。だから、周囲にいる大人にとって最も大切なことは「彼らには、できる」と信じて、実現に向けてサポートすることなのです。
彼女たちにも大きな負荷がかかりますが、サポートする側にも大きな負荷がかかります。だからこそ、期間内に終わらせることが意外に重要なのです。期間が決まっていれば、お互いにがんばれますから。
以上、共創のコツをまとめましたが、成果が生まれたのはもちろん、女子大生が自分の限界を超えて努力したからです。そういう意味では、最も大切なことは「彼女たちの力を信じること」ではないかと思います。
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