ハナラボの角です。Social impactという単語、聞き慣れない人がほとんどですよね。私自身、言葉として知ったのは数年前、意味を理解したのはつい最近です。
Social impactというのは、社会にインパクトを与えること。NPOの場合、利益ではなく「自分たちの活動がどのくらい社会にインパクトを与えることができたのか」がとても重要な評価の指標になります。ハナラボで言えば・・・
- 何人にプログラムを提供できたのか
- プログラムを経験したうちの何人が社会で活躍しているのか
- 何人が社会変革の担い手となったのか
- 何人に自分自身の(女性の)可能性を理解してもらえたのか
といった数値で表すことができます。じゃあ、そのためにはどんなプログラムが必要なのか、どんな仕組みが必要なのか・・・。そもそも、今提供しているプログラムは、自分たちが目指すソーシャルインパクトにつながるのか。学生たちの成長をどう計るのか。「プログラムに参加する前と後でどう変化したのか?」というだけでは、違うんじゃないかなあと思いつつ、ちゃんと検証できてなかったんですよね。
社会的インパクトを計る方法はいくつかあるそうで、SROI(社会投資効果)やSIBなど・・・SROIは投資に対してどのくらいのインパクトを出せたのかというもの。でも結果だけしか計れないという問題点があります(多分・・・詳しい方コメントプリーズ)。「誰が世界を変えるのか」では、NPOの場合、結果だけでなくその過程も評価の対象にすべきと書かれています。つまり、最終的な数値だけでなく、その過程で生じる結果についても見て行く必要があるということです。
ハナラボとしては、何をSocial impactと捉えればいいのか。何を数値化すればよいのか。どう計ればよいのか。そんな悩みを抱えていました。それで、子どものキャリア教育に取り組んでいるNPO法人cobon代表の松浦真さんに相談したところ、ちょうどNPO法人オトナノセナカとともにSocial impactについての勉強会を始めるところだったそうで、ご一緒させてもらうことになりました(素晴らしいタイミング!)
ベースとなるのは、cobonの松浦さんが先立って受講した、Acumenが提供する「Making Sense of Social Impact: Acumen’s Building Blocks for Impact Analysis」というプログラムのプロトタイプ版。プログラム内容を松浦さんから解説してもらい、各団体の内情を話しつつ互いのSocail impactについて考えるというセッションです。4回に渡って、夜10時半〜0時過ぎまで。毎回、熱いセッションでその後、なかなか眠りにつけませんでした(笑)。
私自身はシステマティックに物事を考えるのがとても苦手で、事業計画にしてもKPIにしても本当に必要なのかな〜とずっと思っていました。最初はそれでよかったのですが、ハナラボをどう育てていくのかと考えたとき、直感だけではうまくいかないんですよね。
Social impactを見いだすためには、theory of change(変化のための理論?日本語だとなんて言うんだろう?)を描く必要があります。描き方に決まりがあるわけではなく、色んな表現方法があるのですが、これが難しいんですよね。 ミッションとビジョンとそれを実現するためのアクションを整理して、その3つがちゃんとつながっているかどうかを見る。つまり、今行っているアクションが本当にビジョンとミッションに結びついているかを確認する作業をするんです。
まだハナラボは整理している最中ですが、それでも3団体でお互いの考えや状況をシェアしたことで、それぞれの強みや共通項などが見えてきました。このセッションは、ハナラボの今後を変える大きな分岐点になりそうです。松浦さん、オトナノセナカのやぎさん、ためさん、めぐちゃん、本当にありがとう!!!
Social impactについては、まだまだ考えはじめたばかり・・・考えるシリーズに入れるべきか悩んだけど、またときどき考えるということで入れときます!
※参考
被災地支援の事業効果4.46倍(7,600万円)/SROI(社会的投資収益率)で測定しました
ハナラボはまだ一分咲き・・・