ハナラボの角です。毎年、この季節になると卒業式を思い出して切なくなってしまいます。今、晴れやかな気持ちと、新しい生活への期待と不安が膨らんでいるであろう、みんなにメッセージを送ります。
・・・と書いたものの、文章を書いては消し、書いては消しで、なかなか進みません。2008年にハナジョブを始めてから、卒業式を迎えるのは5回目。これまで、私は卒業生にこんなメッセージを送ってきました。
「みんなには、無限の可能性があります。自分の可能性を大切にしてください。
会社は色々なものを与えてくれます。お給料はもちろん、育児休暇や研修だって、会社員じゃなければ手に入らないものです。でも、昔から誰もが手にしていたわけではありません。子育てをしながら働き続けたい。でも、十分な制度がない。それならば、自分たちで勝ち取ろう。そう考えて、道を切り拓いた先輩がいたからこそ、みんなはそれを手にすることができるのです。
とはいえ、制度はあっても、利用できる雰囲気ではないという会社もまだあるでしょう。あるいは、隣の部署は快く休ませてくれるのに、うちの部署ではイヤな顔をされるということもあるかもしれません。そんなとき、思い出してほしいんです。誰かが最初の一歩を踏み出さなければ、後に続く人も同じ想いをしなければならないということを。
どうかみんなは、新しく道を切り拓く人になってください。できない理由を探すのではなく、できる理由を探してください。勇気を出して一歩踏み出せる人になってください。あるいは、一歩踏み出そうとしている人を支えられる人になってください。」
この想いは今も変わっていません。みんなには、道を切り拓ける力があると思っているからです。でも、どこか綺麗ごとなんじゃないか。最近、そんなふうに思うようになりました。
実際にそんな場面になったとき、誰しもが道を切り拓けるわけじゃないですよね。切り拓こうとしたけど、誰も支援してくれなかった、孤立してしまった・・・ということもあるでしょう。そんなときは、自分には力がないと落ち込む前に、どうか誰かに相談してください。会社の先輩でも、私でも、ハナジョブの女子会で出会った先輩たちでも・・・必ず誰か力になってくれるはずです。闘って自分が倒れてしまったら意味がありません。だから、自分一人で闘わないでほしいのです。何度トライしても、ダメだったらしかたがない。その会社には、見切りをつけていいと思います。
うまく行かなかったとしても、それは人生において無駄にはなりません。もちろん、そのときはとても辛いけど、挑戦して失敗して・・・その繰り返しで人は成長していきます。挑戦しなければ壁を乗り越える必要がないから、同じ場所で足踏みしてしまう。だから、失敗バンザイですよ、本当に。キラキラしてる先輩たちだって、たくさんの失敗をしてきてるはず。みんなそれを乗り越えて、今があるんです。
それともう一つ、伝えておきたいことがあります。採用面接で「御社で◯◯がやりたいんです」と言って、内定をもらってますよね、多くの人は。でも、すぐにやりたい仕事ができるわけではありません。経験も能力もないから当たり前ですよね。だから、そのことにがっかりしないでください。
入社してすぐに仕事ができないのは当たり前。研修を受けさせてもらってるのだから、給料が低いのも当たり前。仕事ができないから、雑用を引き受けるのは当たり前。雑用をやらされると、そんなの自分がやるべき仕事じゃない。こんなことをやるために会社に入ったわけじゃない!と思う人が少なくないようだけど、誰かがやらないと仕事は回らない。必要な仕事なんですよね。
社内のコミュニケーションのために、宴会の準備をするのも仕事のうち。特に新人に取っては、大事な仕事だったりしますよね。新人が先輩たちのことを知るために、実は有効な場だったりします。でも、私も会社員時代は、なんでこんなの必要なの?と思っていましたよ。忘年会くらいは出ましたが、飲み会はことごとく断っていたし、日帰り社員旅行にも一度も参加したことがありません(汗)。でも、今思えば、もっと色んな人と話ができたのにもったいなかったなあって思います。
えーと、何が言いたいかというと、理想と現実は違うけれど、現実を理解してギャップを埋めようとすることでこそ、成長するんじゃないかということです。ギャップを埋めずに理想を追い求めているだけだったら、たぶん、成長できないんじゃないかな。逃げ回っていても、いつか向き合わざるを得ないときがやってきます。
色々書きましたが、これからの人生いろいろあるけど、みんなには無限の可能性がある。それだけは忘れないでね。そして、社会人になってからも、待ってるから。いつでも顔出してね!卒業おめでとう!