ハナラボの角です。金曜の連載「考えるシリーズ」第7回は、「やりたいこと」について考えてみます。「やりたいこと」って、そもそもなんでしょうか。
「やりたいこと」を見つけなくちゃ。「やりたいこと」を仕事にしなくちゃ。って世間は言うけれど、本当にそうなのかなあ?「やりたいこと」って見つけるものじゃなくて、見つかるものなんじゃないかしら。そもそも、「やりたいこと」だけをやって生きていくことなんてできるのかしら?
今、やりたいことをやっているのかと問われると、うーん、やりたいことであることは間違いないのだけど「自分の使命として、やるべきことをやっている」という感じでしょうか。当たり前だけど、やりたいことのために「やりたくないこと」もたくさんやっています。コツコツ数字を打ち込んだり、色んな人に色んなお願いをしたり、書類を書いたり・・・ほとんどは面倒で地道な仕事だったりします。
そして「やりたいこと」が見つかったのは、つい最近です。興味のあることはたくさんありましたよ、昔から。けど、結局は行動してみないと「やりたいこと」なんて見つからないんですよね。「やりたいこと」は「実現したいこと」ですよね。実現するためは、実現するための力が必要ですよね。それは、やっぱり積み重ねでしか得られないものなんです。
周囲の起業家のみなさんを見ても、最初から「やりたいこと」が明確だった人なんて、ほとんどいないんじゃないかな。みんな、仕事や日常生活を通して問題意識を持ち、自分がこれまで積み重ねてきた経験を活かして起業しています。やりたいことなんて、そうやって少しずつ溜まっていって、自分の中から溢れ出たときに見つかるものなんだと思います。
私だって、いったい自分は何がやりたいんだろう??と悩んだ時期もあります。でも、色んな遠回りをしたようだけど、どれか一つが欠けてもハナラボには辿り着いていないんですよね。だから、今「やりたいこと」が見つからなくて焦っているみなさん、それ、当たり前ですから!20代で見つかる人は本当にすごいなあって思います。でも、その人はそれまでに、色々な経験をしてきてるんですよね。
「やりたいこと」を「興味や好奇心を満たすもの」ではなくて「実現したいこと」って考えると、そこに辿り着くタイミングは人それぞれですよね。だから「やりたいこと」が見つかるまでは、目の前のことを必死にやればいいんだと思います。そのときに身につけたスキルやお金や仲間は、やりたいことが見つかったとき、自分を助けてくれるから。
「やりたいこと」が見つからないと言っていつまでも自分探しをしていたら、何も身につかないどころか、逆に「やりたいこと」なんて見つからないんじゃないかなと。自分自身を振り返って、そんなふうに思うのです。
[…] 2014年3月21日(金)「やりたいこと」について考える […]